56歳で転職して、もっと楽に生活したい、今の資金計画で大丈夫だろうか?

仕事がハードで体の負担が大きい。資産もある程度溜まっているので、転職する予定です。収入ダウンは予想していますが、この先、夫婦で老後の生活が成り立つのか不安です。このまま転職をしても大丈夫でしょうか?

ご相談内容について

仕事の負担がかなり大きく、一時体調不良になり休職した。その後、配置転換をしてもらい復職していたが、コロナ禍になり、元の職場への復帰を求められたため、元の職場に戻った。しかし、以前より激務になってしまい、年内の転職を上司に打診した。これまでに、自分なりに資産形成をしており、それなりに資金は溜まっている。今年56歳で転職することは決めた。転職後の収入ダウンは、想定している。今後、夫婦ふたりの老後の生活の資金としては足りるのか、リスクの対応案についてアドバイスをして欲しい。とのことでした。

相談のポイント

  • 老後の生活のイメージ、プランをご夫婦で共有する
  • 現在の資産の内容に対して、今後の見通しを確認する(資金の運用方針など)
  • ご家族の今後の状況変化の可能性を確認する(お子様の動向)
  • 転職した場合の収入レベルを三水準程度設定しキャッシュ・フロー計算書で検証する
  • 現在想定しているリスクを確認し、対応についてアドバイスする(生命保険等)
特に老後の生活について、ご夫婦で一緒に検討して、夢を共有することが最も大事なポイントになります!

まずは、現在の資産のバランスを確認します

いわゆる「家計のB/S」です。
「個人資産」を「負債」と「純資産」に分けて整理します。
これは、「何月何日時点」という、そのときの「家計状況」を表現します。これにより、検討を開始する現時点の状況が数字でみえるようになります。


これから老後に向けてライフプランを検討していくための「スタート地点」ですね。

これから実行していくライフシナリオの結果を確認する基準になりますので、漏れがないように情報を整理します。

家のローンもないし、子供も来年大学を卒業するので、やはり見た目は問題ないんですね。
今回は転職した場合の老後の資金が足りるのかについて考えたいと思います。

ライフプランのイメージをご夫婦で共有しましょう

ご主人は、医療機器関連の開発エンジニアです。コロナにより医療機器の需要が高まり、開発現場への復職を熱望されたそうです。
一時、体調を崩して休職していたので、復職することも、元の職場に戻ることもとても心配していました。資産形成を夫婦なりにやってきていたので、できればのんびりとやりたいことをやる生活をしていきたいと考えているそうです。

ご主人は、IT関連の機器、ガジェットを手にして、使っていくことが趣味だということです。会社からの要請を受けて、前の職場に戻りましたが、やはり前以上に激務になってしまい、今年退職し、仕事がセーブできるようなところへの転職をすることを決め、上司に伝えました。もちろん、奥様の合意は得ています。

「そばにいてくれて、ありがたいですし、心配を掛けてきましたから、ちゃんと会話をしています。」

キャッシュ・フロー計算書で確認してみましょう

アンケート内容の情報の提供をしていただき、キャッシュ・フロー計算書を作成しました。
その過程での気付きを「お金のカルテ」に記載して共有しました。

  • 資産形成は、しっかり出来ている
  • 支出管理も記録されており、無駄使いはみられない
  • 金融資産のみのため、今後のインフレの状況、株式市場の状況に影響を受けやすい
  • お務めの会社は企業年金から年金制度を厚生年金制度に移管しているので、受け取れる年金額が不明確
  • 生命保険、火災保険など、自分で決めてきたが、セカンドオピニオンが欲しい
  • 老後のご夫婦での生活のスタイルのイメージをもう少し具体的にして目標数字にしたい
老後の夫婦の暮らし方について、もう一歩踏み込んで話し合いをしてみます。
その結果により、いくつかのパターンのキャッシュ・フロー計算書を作成してみたいです。

ご要望のパターンのキャッシュ・フロー計算書をご提供

  1. 投資運用の商品毎の利率の詳細を設定をするケース
  2. 転職による積み立て投資の減額のケース
  3. 奥様が働けなくなった場合のケース

保険に関するセカンドオピニオンについて

数年前に、見直しをされており、内容的には、今の年齢で見直すメリットはあまりありませんでした。

一方で、インタビューから火災保険に未加入ということがわかりました。オール電化のシステムを採用しているお宅にお住まいとのことで、不要であると考えられていたようでした。

確かに、建物火災の原因の1位である「こんろ」では火を使わないので安全のようにみえますが、電気機器の漏電やコンセントのほこりが火災の原因となることがあります。それゆえ、オール電化住宅でも火災のリスクが全くないわけではありません。

また、最近の異常気象による、風災、水害のによる損害の頻度が高くなってきている点をお伝えしました。

火災保険は、火災が原因となる損害だけでなく、風災や水災、盗難などによる損害も補償します。火災保険の保険金の支払件数は、火災によるものが6,978件、自然災害によるものが183,083件になっています(損害保険料算定機構2017年度火災保険・地震保険の概況)。そのため、火災以外での住まいの損害にも保険が必要となります。住まいの様々なリスクに備えているため火災保険は、必要といえるでしょう。

相談を終えられて

キャッシュ・フロー計算書を作成してみて、「具体的に、現在の状況が掴めて安心しました。」とコメントをいただきました。

また、自分でもいろいろなパターンの計算をしてみたいというご要望でしたので、エクセルシートをご提供(有料相談の場合)をいたしました。

さすが、エンジニアの方でしたので、エクセルの操作はお手の物だったようです。

DI-T's FPの視点

さすがエンジニアの方です。
数字に強く、資産運用、生命保険、住宅取得計画、教育資金計画は確実に実行されてきていたようです。
そろそろ引退という年齢を迎え、体調不良になられたこともきっかけで、「老後」について立ち止まって考えられてきたそうです。

しかし、いったい年金はいくらもらえるのか、蓄えてきた資産をどう使っていけばよいのか、転職しても問題ないのか、など一人で考えていくには、限界を感じていて、不安をお持ちだったようでした。

お金にまつわる情報は、とても広く、たくさんあります。

一人で全てにアクセスし、調べて、検討し、対応していくには、大変な時間と労力が必要です。

こんな時は、ぜひお金のプロに頼ってください。プロのチームに頼ってください。

もしあなたが、同じように「老後の生活資金は足りるのか?」・・・
不安な場合は、ぜひ(オーダーメイドライフ・シナリオ)をご活用ください。

無料のご相談の事前予約は、こちらからお願いします。

あなたの貴重な時間は、本当にあなたがやりたいことに没頭する時間に使ってください。