周りの環境の影響も考えておこう!
主観的な「どう生きたいか」という目的の達成のために「今」の不安、怖れ、課題、問題の分析をして文章化して共有できたとします。
あなたが主観的に深く、ご自身と会話したあとには、その目的に向けた実行計画を作っていきます。
この実行計画を作成するために客観的な環境要因も考えておきたいです。
それはあなたの人生や、家庭に影響を及ぼす外部環境です。
例えば、SDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))、宗教的な視点からの世界情勢、地政学視点からの各国の覇権争いなど、一見あなたとは直接的な関係はなさそうな項目も書き出してみることが大切になってきます。
今までは物理的な距離や国境が様々な区切りの役目を果たしてきました。
一方でインターネット網の進化により情報の伝播速度が飛躍的にアップし、物理的な距離はほとんど意味をなさなくなってきました。
また宗教勢力図などをみるとすでに国境よりは宗教勢力図が世界地図なんじゃないかと感じるような事件も起きています。
さらには、GAFAM(企業の雄である5社(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)の頭文字を取った呼び名)の時価総額は国家規模を大きく超えてしまっています。
こんな視点からみてもそもそもあなたが立っている場所の定義すら危ういと言わざるを得ない状況を迎えています。
それらからみた影響の大きさを書き出し、書き出した項目を、横軸に不確実性、縦軸に影響度を軸にしたチャートに配置して眺めてみながらあなたへの影響があるのかないのかを想像してみます。
意外に今働いている場所、会社、事業、家族への影響があることに気づくかもしれません。
一度シナリオの前提条件を考えておくと、日々のニュースに対してのアンテナが立つようになります。
そうなると気付きが生まれます。
「おっ!このニュースは自分のライフプランに影響があるかもしれないぞ!」「ちょっと詳しく調べておこう。」というような行動が生まれてくるでしょう。
この気付きと行動が、その先の将来に向けて、今対応しないといけないかも知れないと、ライフプランに変更を加えられるという機能を発動します。
変化に敏感に反応できるこの性能はシナリオだからこそなんです。
それだから故に外的変化にも強いライフプランであリ続けると言えるのです。
一般的にいわれるライフプランシミュレーションは、時価で所有している資産を集計しキャッシュフローシミュレーションから将来の状態を時価で想定するものです。
その結果自体に実は価値はありません。
シミュレーションの結果をもとに、あなたが「明日から家計と人生をよくしよう!」と気づき行動してもらうことに価値があります。
そこに、積極的に外的環境要因の影響やリスク管理の考え方を取り入れ、さらには将来のありたい姿まであきらかにするアプローチをしていくのが、オーダーメイドライフシナリオです。
次にこれらの前提条件を踏まえて、それぞれのケースでのストーリーを考えてみます。
いろいろな前提条件を一度に含めて考えると方向性がわからなくなります。
ですから、決めた条件以外は一度忘れてストーリーを考えると良いでしょう。
起こる可能性の高い変化の兆しをつかみ、衝撃が大きく不確実性の高い変化の兆しから未来の重要な分かれ道となる軸をつくります。
その軸の先を描いたものが未来シナリオです。
未来がどのような状況かについて、物語や数値データなどを利用してイメージを描画できるとよりリアルに感じると思います。
さらに、複数の未来への対応を検討してみます。
それぞれのストーリーのアイデアは、外的環境の変化に対して一番耐力があるのか?など評価する視点を持って基本とするシナリオをつくりこんでみましょう。
ほぼ確実に起こり、影響度の高い要素をベースシナリオにまとめあげていきます。
今のデジタル技術の進化を見ても、未来は過去とまったく違うものにならざるを得ないと想像できるでしょう。
あなたの「過去」の経験に気づき、現れる「未来」から学ぶ
さて、次は、あなた自身の中に思考を巡らせてみましょう。
はやりの「ブレインダイブ」のように。外的環境については考えてみました。
やはりかなり、めんどくさいのですが、あなたご自身があなたご自身と正対して、自己認識、自己認知をする作業が必要になってきます。
下の図を見てください。
7ステップU理論
この7つのステップで自問自答していくことで、あなたの「過去」の経験からの気づきと、現れる「未来」から学ぶことで、あなたは新しい発見をすることになるでしょう。
すこし小難しい内容になってしまいました。
言葉にして表現するとこんな感じになってしまうのですが、要は、「未来の最高の可能性を感じ、賛同、共感し、そこを起点に行動をはじめる」だけです。
これらを考えてくると、ある時突然に自己から解き放たれ、これからなすべき使命のヒントに気づいてしまう瞬間に出会うのです。
これで完了です。
あなたは、あなたのこれからの人生に「覚醒」した瞬間を迎えるわけです。
あなたの「今」を見つめ直すことで、次の人生への「転生」の準備をします。そして、未来シナリオを考えていく過程で、未来への「覚醒」を迎えることでしょう。
あなたが活き活きと暮らしていきたいと強く思われるからこそ、それを確実に実現するために、ここまでのシナリオを書き上げることが有益だと考えています。
これらの工程をお一人で進めるには、とても多くの時間が必要です。
しかし、このシナリオを手に入れる価値も捨てがたいのではないでしょうか。
あなたの周りにある「お金」にまつわる多様な情報、資産形成、資産運用の手段の情報などにより、周りがやっているから、運用益が多そうだからという近視眼的な行動のみを続けても本当のやりたいことに向けて進んでいることにはなりません。
例えば安心できる資産運用は、アメリカ株を主体とした投資信託を使って積立を長期間行うことがよいという手段を知ったとします。
確かにこの手段は有益です。
ところが、ここでも「時間」というファクタ―が大切になっています。
そうすると今あなたが性急に始めようとしている、その手段の結果の期待は30年後に手に入る資産だったりするわけです。
30年後のあなたの未来像、そこまでの道のりをシナリオを持たずに、方向も距離も速度も決めずに歩き始めるのですか?
初めの一歩の方向のずれは微小でも、30年後に到達する場所は期待していた、望んでいた風景とは全く異なる場所かもしれません。
DI-T's FPは、オーダーメイドライフシナリオを作成するサポートをする十分な知識とそれを具体的に実現できるチーム体制があります。
あなたの未来シナリオをあなたのオーダーメイドライフシナリオとして作成し実現することが可能です。
シナリオを携えて、活き活きとやりたいことに没頭している自分に出会ってみませんか?
オーダーメイドライフシナリオのリスクに対応する
ここまで読み進んでいただけたあなたであっても「オーダーメイドライフシナリオの作成は、結構大変な作業になるな!」と思われているかもしれません。
このシナリオは、必ずしも文章やレポートにしなくてはいけないわけではありません。
あなたの好きな媒体で作り上げることをお勧めしています。
あなたご自身の中にあればよく、ご家族との共有は望まないというケースもあるでしょう。
文章化することでまわりへの影響、漏洩を心配なさることもあるでしょう。
例えばリスク管理の視点からケースバイケースで表現手法、保管手段は選択していただいてよいと思います。
また、このシナリオを作って実行を始めても、所詮未来は不確実なんだから意味がないんじゃないかと思われる方もいるかもしれません。
オーダーメイドライフシナリオの優れている点は、未来は不確実ではあるが、より確実性の高い変化に対応できる耐力のある方向性を示し、実行する手段を選択しているところにあります。
さらには、それでも起こる可能性のあるリスクとリスクに対する備え方を持っている点が非常に高い有効性を持っています。
最後にリスクと備えをするための考え方と備え方をご紹介します。
今はあなたに問題はありませんね。(あってもいいですが)
今起きていない問題については対策が考えられます。
手段を準備できます。
わたしがなんとかする。という認識を強く持ちましょう。
それでは、まいります。
ステップ1 リスクを見つける
あなたご自身、あなたのご家族の視点から平常時、災害発生時、災害後のリスクを考えて共有します。
ステップ2 どう備えるか
あなた、ご家族としてどう備えるかを考えます。
「お金」にまつわる備え方は「収入」「貯蓄」「信用力」の3つの視点から資産形成、資産運用を点検します。
ステップ3 しなやかに対応
それぞれにしなやかに変化に対応できる対策を考えて備えます。
リスクと備え
強靭なシナリオへの備えのポイントは
1.自分の軸
2.しなやかな思考
3.対応力
4.人とのつながり
5.セルフコントロール
6.ライフスタイル
以上の視点から評価しながら検討するとよいと考えています。
資産形成の環境変化への耐力を評価する順番は
1.その変化は、ライフラインに影響するか、その時の耐力は?
2.その変化は、資産に影響するか、その時の耐力は?
3.その変化は、ライフステージで変化するものか、その時の耐力は?
の順番で評価し、変化点と耐力を明確にします。
加えて、あらかじめどの項目が、どの程度変化したら、だれが、なにを、どのように対応するかまで備えていればこれは相当強力な、あなただけのオーダーメイドライフシナリオになったと言えるのではないでしょうか。
自然災害のリスクはもとより、時代の進む速度変化が大きく、今立っている状態が明日も継続できているとは言い切れないほど社会の流動性が高まっています。
いっとき話題になっていた人の流動性は、コロナ禍により逆に住居に固定されてしまったようにも思えます。
会社、仕事、働く場所、資産の持ち方、運用方法などの従来の概念は、過去から画一化されていて、環境の変化への対応力が小さいものが多いように考えます。
そんな画一化され硬直化した考え方、対応策、資産はどんどん淘汰されていくのではないかと感じます。
あなたはこのような流れの中で生きていくからこそ、想定されるリスクをなるべく小さくし、そのリスクの原因となる事象の防止策を検討し、実行に移すことを行うことをお勧めします。
それをリスク管理と言います。
想定されるあらゆるリスクをできるだけ洗い出して、そのリスクが発生したらどんな影響があるかを考えます。
そして、それぞれのリスクについてその発生を出来るだけ小さくするための方法を考えて、影響度の大きさによったプライオリティに従って、リスク防止策をシナリオに組み込んでいくのです。
様々な外的環境変化の条件に対して、それぞれの対応案を考え、一番対応力がある筋の良いシナリオを作ってきました。
さらに、そのシナリオし対して想定される最悪の事態を前提とした防止策まで考慮できました。
この工程であなた自身が得るであろう気づきはこれから何十年でも活躍しつづけることができ、ご家族に引き継げるあなたの家族の長期のライフプランとシナリオになって将来に渡り受け継いでいかれたら最高に幸せです。